介護職で働いていると、シフトを見た瞬間に「また自分だけ遅番が多い」「希望休が通らない」「あの人ばかり土日休みになっている」と感じることがあります。
介護の仕事は、早番・日勤・遅番・夜勤・土日祝の勤務があり、職場によっては勤務時間の偏りが出やすい仕事です。もちろん、すべてのシフトが完全に平等になるとは限りません。利用者さんの状態、職員の人数、資格者の配置、家庭事情などによって調整が必要になるからです。
ただし、理由が見えないまま負担が偏っていると、介護職のシフトに不公平感を持つのは自然なことです。放置すると、疲労だけでなく、人間関係の悪化や退職への気持ちにつながることもあります。
この記事では、介護職のシフトが不公平と感じやすい理由、偏りが起きる原因、職場でできる対処法、改善が難しい場合の考え方を解説します。
この記事でわかること
・介護職のシフトで不公平を感じやすい場面
・早番・遅番・夜勤・土日勤務に偏りが出る理由
・シフト作成側で起きやすい調整の難しさ
・不満をこじらせずに相談する伝え方
・改善されにくい職場の特徴
・シフトの不公平で限界を感じた時の判断基準
介護職のシフトで「不公平」と感じやすい場面
早番・遅番・夜勤の回数が人によって違う
介護職のシフトでよくある不満が、早番・遅番・夜勤の回数に差があることです。
たとえば、自分は遅番が月に何回も入っているのに、特定の職員は日勤中心になっている。夜勤ができる職員の中でも、自分ばかり夜勤回数が多い。早番が苦手だと伝えているのに、なぜか毎月多く入っている。このような状態が続くと、不公平に感じやすくなります。
早番は朝が早く、通勤や家庭の準備と重なる人には負担になります。遅番は帰宅時間が遅くなり、生活リズムが崩れやすくなります。夜勤は体力面の負担が大きく、夜勤明けの過ごし方によって疲れが残ることもあります。
そのため、単に「勤務回数が同じかどうか」だけではなく、どの時間帯の勤務がどれくらい偏っているかが不公平感につながります。
土日祝や連休の取りやすさに差がある
介護施設は年中無休で運営している職場が多いため、土日祝に勤務が入ることは珍しくありません。特養、有料老人ホーム、老健、グループホームなどの入所系施設では、土日だからといって業務が少なくなるわけではなく、食事介助、排泄介助、入浴以外の生活支援、見守り、記録などは続きます。
しかし、毎月のように自分ばかり土日出勤が多かったり、連休が取れなかったりすると、不満が出やすくなります。
特に、次のような状況では不公平感が強くなります。
・同じ正社員なのに土日休みの回数が大きく違う
・希望休を出しても通らないことが多い
・一部の職員だけ連休が取りやすい
・家庭事情のある人への配慮が、他の職員の負担になっている
・年末年始やお盆の勤務が毎年同じ人に偏る
もちろん、子育てや介護など家庭事情への配慮は必要です。ただし、その配慮がいつも同じ職員の負担で成り立っている場合、職場全体で納得できるルールがないと不満がたまりやすくなります。
希望休が通る人と通らない人がいる
希望休は、介護職にとって大切な制度です。病院受診、子どもの行事、家族の予定、冠婚葬祭、休養など、どうしても休みたい日があるのは自然なことです。
しかし、希望休の通り方に差があると、シフトへの不公平感は一気に強くなります。
たとえば、自分は希望休を控えめに出しているのに通らない。一方で、毎月多く希望を出している人がほとんど通っている。理由を聞いても「人がいないから」とだけ言われる。このような状態では、納得しにくいでしょう。
希望休は、人数配置や勤務バランスによって全員の希望を完全に叶えるのが難しいこともあります。それでも、なぜそのシフトになったのか説明がない職場では、不公平感が大きくなります。
よくある不公平感
「休みたい」と言える人だけが得をして、我慢する人に負担が集まる状態です。
真面目に協力している人ほど、気づかないうちに無理を抱えやすくなります。
急なシフト変更を頼まれる人が決まっている
介護現場では、急な欠勤や体調不良、利用者さんの急変、職員不足などでシフト変更が必要になることがあります。これは介護職では避けられない部分もあります。
ただし、急な出勤依頼や勤務変更を頼まれる人がいつも同じだと、不公平に感じるのは当然です。
「断らない人」「責任感が強い人」「独身だから頼みやすいと思われている人」「経験がある人」などに、負担が集まりやすい職場もあります。
最初は「困っているなら協力しよう」と思っていても、それが当たり前になるとつらくなります。協力すること自体が悪いわけではありません。しかし、協力する人だけが損をする仕組みになっているなら、見直しが必要です。
シフトの偏りが起きる背景には何があるのか
人手不足でシフト作成の余裕がない
介護職のシフトが不公平になりやすい大きな理由の一つは、人手不足です。
必要な人数に対して職員が足りていないと、シフト作成者は「公平にする」よりも「まず現場を回す」ことを優先せざるを得なくなります。その結果、夜勤ができる人、入浴介助に慣れている人、急な変更に対応してくれる人に勤務が偏ることがあります。
本来であれば、経験者だけに頼りすぎず、新人を育てながら全体で分担する必要があります。しかし、教育の時間が取れない職場では、できる人に仕事が集中しやすくなります。
介護職のシフトの不公平は、個人同士の問題に見えて、実際には人員配置や職場運営の問題が関係していることも多いです。
夜勤できる人・できない人の差が大きい
入所系施設では、夜勤ができる職員が限られることがあります。
体調面の理由で夜勤が難しい人、家庭事情で夜勤に入れない人、まだ経験が浅く夜勤に入れない新人、雇用契約上夜勤がないパート職員など、理由はさまざまです。
その結果、夜勤可能な正社員に夜勤が集中することがあります。夜勤手当があるとはいえ、回数が多すぎると体力的な負担は大きくなります。夜勤明けに十分休めないシフトが続けば、疲れが抜けにくくなることもあります。
| 偏りやすい勤務 | 不公平に感じやすい理由 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 夜勤 | 体力負担が大きく生活リズムが崩れやすい | 月の平均回数、夜勤明け翌日の休み |
| 遅番 | 帰宅が遅くなり家庭や睡眠に影響しやすい | 遅番の回数が特定の人に偏っていないか |
| 早番 | 朝が早く通勤や家庭準備と重なりやすい | 早番が苦手な人への配慮があるか |
| 土日祝 | 家族や友人との予定が合わせにくい | 土日休みの回数に大きな差がないか |
| 急な変更 | 断りにくい人に負担が集まりやすい | 変更依頼のルールがあるか |
夜勤の偏りは、単に「手当が出るからよい」と片づけられるものではありません。体力や睡眠への影響もあるため、無理が続く場合は相談が必要です。
資格や経験によって任される勤務が変わる
介護職では、経験や資格によって配置のされ方が変わることがあります。
介護福祉士、ユニットリーダー、フロアリーダー、夜勤経験者、医療的な観察が必要な利用者さんへの対応に慣れている職員などは、責任のある時間帯に配置されやすくなります。
これは、安全面を考えると必要な場合もあります。たとえば、夜勤中に急変が起きた時、経験の浅い職員だけでは判断が難しい場面があります。転倒リスクが高い利用者さんが多いフロアでは、慣れた職員を配置したいと考えるのも自然です。
ただし、経験者だからといって、いつも負担の重い勤務を任されるのは別問題です。経験者に頼るだけで新人教育を進めない職場では、いつまでも一部の職員に負担が偏ります。
大事な視点
経験者への配慮と、現場の安全確保はどちらも必要です。
ただし「できる人がずっと我慢する」状態になっているなら、職場全体で見直す必要があります。
シフト作成のルールが見えにくい
不公平感が強くなる職場には、シフト作成のルールが見えにくいという特徴があります。
たとえば、希望休の優先順位、夜勤回数の目安、土日休みの配分、連休の取り方、急な変更依頼の順番などがあいまいだと、職員は「なぜ自分だけ?」と感じやすくなります。
シフト作成者にも事情はあります。全員の希望、利用者さんの状態、職員の経験、看護師や他職種との連携、入浴日、受診対応などを考えながら組んでいることもあります。
それでも、説明がないまま偏りが続けば、不信感につながります。シフトの不公平は、実際の勤務回数だけでなく、納得できる説明があるかどうかでも感じ方が変わります。
不公平なシフトが介護職に与える負担
疲労がたまり、仕事中の余裕がなくなる
シフトの偏りが続くと、体の疲れが抜けにくくなります。
介護職は、立ち仕事が多く、移乗介助、排泄介助、入浴介助、食事介助、見守り、記録など、体力と集中力を使う仕事です。そこに早番続き、遅番続き、夜勤続きが重なると、休んでも疲れが取れない状態になりやすくなります。
疲労がたまると、利用者さんへの声かけにも余裕がなくなります。普段なら落ち着いて対応できる場面でも、イライラしやすくなったり、小さなミスが増えたりすることがあります。
介護の仕事では、職員自身の体調管理も大切です。無理なシフトが続くことは、本人だけでなく、利用者さんの安全にも関係します。
人間関係が悪くなりやすい
シフトの不公平は、人間関係にも影響します。
「なぜあの人ばかり休みが多いのか」「自分だけ夜勤が多い」「希望を言った人だけ得をしている」と感じると、職員同士の見方が変わってしまうことがあります。
本来はシフト作成や職場運営の問題であっても、不満がたまると、特定の職員への怒りに向きやすくなります。
ただし、相手にも事情がある場合があります。家庭の介護、子育て、通院、体調面、契約内容など、表に見えない理由があるかもしれません。
そのため、職員同士で責め合うよりも、まずはルールや説明の不足に目を向けることが大切です。個人攻撃になると、職場の雰囲気がさらに悪くなり、相談もしづらくなります。
「どうせ言っても無駄」と感じてしまう
シフトの不公平が続くと、だんだん諦めの気持ちが出てきます。
最初は「今月だけかもしれない」と思っていても、何ヶ月も同じ状態が続くと、「自分が我慢すればいい」「言っても変わらない」「辞めるしかないのかな」と感じやすくなります。
この状態になると、仕事への意欲も下がります。利用者さんのために頑張りたい気持ちがあっても、職場への不信感が強いと、前向きに働き続けるのが難しくなります。
我慢しすぎないために
シフトの不満は、わがままとは限りません。
体調や生活に影響が出ているなら、早めに相談することが大切です。
退職理由につながることもある
介護職を辞めたい理由として、給料や人間関係だけでなく、シフトの不満もよくあります。
特に、次のような状態が続くと、退職を考えやすくなります。
・夜勤や遅番が多く、生活リズムが崩れている
・希望休が通らず、家庭や通院に支障が出ている
・休みの日も急な連絡が多く、気が休まらない
・一部の職員だけが優遇されているように見える
・相談しても「仕方ない」で終わってしまう
介護職は、職場によってシフトの組み方がかなり違います。今の職場で不公平を感じていても、介護職そのものが合わないとは限りません。職場を変えることで、働きやすさが改善することもあります。
シフトの不公平を感じた時にまず確認したいこと
感情だけでなく、勤務回数を具体的に見る
シフトに不満を感じた時は、まず実際の勤務回数を確認してみましょう。
「自分ばかり多い気がする」という感覚は大切ですが、相談する時には具体的な数字があると伝えやすくなります。
確認するとよい項目は、次のようなものです。
・月の夜勤回数
・早番、遅番、日勤の回数
・土日祝の出勤回数
・連休の有無
・希望休が通った回数
・急なシフト変更を受けた回数
・夜勤明け翌日の勤務状況
数字で見ると、本当に偏りがあるのか、たまたま今月だけなのかがわかりやすくなります。場合によっては、自分だけでなく同じ立場の職員にも負担が偏っていると見えてくることもあります。
雇用契約や勤務条件を確認する
シフトの不公平を考える時は、自分の雇用契約や勤務条件も確認しておきましょう。
正社員、パート、派遣、夜勤専従、日勤のみなど、働き方によってシフトの前提が違うことがあります。たとえば、パート職員は曜日固定で働いている場合もありますし、正社員は夜勤や土日勤務を含む契約になっていることもあります。
ただし、正社員だからといって、どんな偏りでも我慢しなければならないわけではありません。契約上可能な勤務であっても、極端に偏っている場合や体調に影響が出ている場合は、相談してよい内容です。
| 確認する項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 雇用形態 | 正社員、パート、派遣で勤務条件が違うか |
| 契約内容 | 夜勤や土日勤務がどの程度含まれているか |
| 希望休のルール | 月に何日まで出せるか、締切はいつか |
| 夜勤回数 | 目安回数や上限があるか |
| 休日数 | 月の休みが規定通り取れているか |
| シフト変更 | 急な変更の扱いが決まっているか |
契約内容を確認することで、「相談してよい内容かどうか」が整理しやすくなります。
他の職員と比べすぎないようにする
シフトの不公平を感じた時、どうしても他の職員と比べたくなります。
しかし、表面上のシフトだけでは見えない事情もあります。体調面、家庭事情、通院、育児、介護、雇用契約、勤務制限など、本人が周囲に話していない理由があるかもしれません。
もちろん、だからといって自分が我慢し続ける必要はありません。ただ、相談する時に「あの人だけずるい」という言い方をすると、話がこじれやすくなります。
伝える時は、他の人を責めるよりも、自分の負担と困っている状況を具体的に伝える方が改善につながりやすいです。
たとえば、次のような言い方です。
相談時の伝え方
「今月は遅番が多く、睡眠時間の確保が難しくなっています。来月以降、遅番の回数を少し調整していただくことは可能でしょうか」
「夜勤明けの翌日に早番が続くと体調が戻りにくいです。勤務の組み合わせについて相談させてください」
このように伝えると、不満ではなく相談として受け取られやすくなります。
体調や生活への影響を軽く見ない
シフトの偏りが体調に出ている場合は、早めに対応が必要です。
眠れない、食欲が落ちる、頭痛が増える、疲れが取れない、出勤前に強い不安が出る、休日も寝て終わってしまう。このような状態が続くなら、単なる不満ではなく、働き方の見直しが必要なサインかもしれません。
介護職は、利用者さんの安全を守る仕事です。そのためには、職員自身が極端に疲れた状態で働き続けないことも大切です。
体調不良が続く場合は、上司だけでなく、必要に応じて医療機関や産業保健の窓口などにも相談しましょう。職場内だけで解決しようとしすぎないことも大切です。
不満をこじらせずにシフトを相談する方法
いきなり感情をぶつけず、事実から話す
シフトへの不満がたまっていると、つい強い言い方になってしまうことがあります。
「なんで私ばかりなんですか」「あの人は楽してますよね」「このシフトはおかしいです」と伝えたくなる気持ちもあるでしょう。しかし、感情的に伝えると、相手も防御的になりやすく、改善の話に進みにくくなります。
まずは、事実を整理して伝えることが大切です。
・今月の夜勤が何回ある
・遅番が何日続いている
・希望休が何回通らなかった
・夜勤明けの休みが取れていない
・体調や家庭生活にどのような影響が出ている
具体的な事実があると、上司やシフト作成者も状況を把握しやすくなります。
伝え方のポイント
「不公平です」とだけ伝えるより、
「夜勤が月〇回あり、明けの翌日も勤務が続いているため、体調面で不安があります」と伝える方が話し合いやすくなります。
希望は「できれば」ではなく具体的に伝える
シフト相談では、自分がどうしてほしいのかを具体的に伝えることも大切です。
「きついです」「不公平です」だけでは、シフト作成者もどこを調整すればよいかわかりにくい場合があります。
たとえば、次のように具体化します。
・夜勤を月〇回までにしたい
・遅番の連続を減らしてほしい
・月に1回は土日のどちらかを休みたい
・夜勤明けの翌日はできるだけ休みにしてほしい
・通院日だけは希望休を優先してほしい
・急な変更依頼は毎回ではなく順番制にしてほしい
もちろん、すべての希望が通るとは限りません。それでも、具体的に伝えることで、調整の余地が生まれやすくなります。
シフト作成者を敵にしない
シフトに不満があると、シフト作成者に怒りを向けたくなることがあります。
ただ、シフト作成者も人手不足や希望休の多さ、急な欠勤、職員の経験差などに悩みながら組んでいる場合があります。もちろん、だからといって不公平なシフトを放置してよいわけではありません。
大切なのは、敵対するのではなく、改善の相談として話すことです。
たとえば、次のように伝えると角が立ちにくくなります。
相談例
「シフト作成が大変な中すみません。最近、遅番が続くと生活リズムが崩れやすくなっていて、来月以降の組み方について相談したいです」
「現場を回すために必要な部分もあると思いますが、夜勤回数が続くと体力的に不安があります。回数の目安を一度確認させていただけますか」
相手の立場を少し認めたうえで、自分の困りごとを伝えると、話し合いになりやすくなります。
相談しても変わらない場合は記録を残す
相談しても改善されない場合は、勤務状況や相談内容を記録しておきましょう。
記録は、誰かを責めるためだけのものではありません。自分の状況を客観的に整理するためにも役立ちます。
記録しておきたいこと
□ 夜勤・早番・遅番の回数
□ 土日祝の出勤回数
□ 急なシフト変更を頼まれた日
□ 希望休が通らなかった日
□ 相談した日付と相手
□ 相談した内容
□ 体調や生活への影響
記録があると、再度相談する時に「以前も伝えたのですが」と話しやすくなります。また、転職を考える時にも、自分が何に限界を感じているのか整理できます。
シフトの不公平が改善されにくい職場の特徴
ルールよりも「言いやすい人」に負担が集まる
改善されにくい職場では、シフトのルールよりも「頼みやすさ」で勤務が決まっていることがあります。
断らない人、文句を言わない人、責任感が強い人、急な出勤に応じてくれる人に、負担が集中しやすい状態です。
一方で、強く希望を言う人、断るのが上手い人、家庭事情をはっきり伝えている人は配慮されやすいことがあります。この差が続くと、職員同士の不満も大きくなります。
協力的な人を大切にする職場であれば、負担が偏らないように調整します。反対に、協力する人にだけ負担を乗せ続ける職場では、長く働くほど疲弊しやすくなります。
シフトの理由を説明してくれない
シフトの偏りがあっても、理由を説明してくれる職場なら納得できる場合があります。
たとえば、「今月は新人が夜勤に入れないため一時的に夜勤回数が増えています」「来月から調整します」「土日勤務が続いたので次月は休みを増やします」といった説明があれば、職員も状況を理解しやすくなります。
しかし、説明がなく「決まったことだから」「人がいないから仕方ない」とだけ言われる職場では、不満が残りやすくなります。
介護職のシフトは、現場を回すためのものです。ただし、職員が納得できない状態が続けば、結果的に退職者が増え、さらに人手不足になる可能性もあります。
希望休や夜勤回数の基準があいまい
希望休や夜勤回数の基準があいまいな職場も、不公平感が生まれやすいです。
たとえば、希望休は月何日まで出せるのか、誰の希望を優先するのか、夜勤回数の上限はあるのか、土日休みはどの程度配分するのかが決まっていないと、シフト作成者の感覚に左右されやすくなります。
| あいまいな項目 | 起こりやすい問題 |
|---|---|
| 希望休の上限 | 多く出す人と控える人で差が出る |
| 夜勤回数の目安 | 夜勤可能な人に偏りやすい |
| 土日休みの配分 | 特定の人だけ休みやすく見える |
| 急な変更依頼 | 断らない人に集中しやすい |
| 連休の取り方 | 取れる人と取れない人の差が出る |
明確なルールがない場合は、「希望休の基準はありますか」「夜勤回数の目安はありますか」と確認してみることが大切です。
相談しても「みんな我慢している」で終わる
シフトの相談をした時に、「みんな大変だから」「介護職だから仕方ない」「正社員なら当たり前」と言われて終わる職場もあります。
もちろん、介護職には協力が必要な場面があります。急な欠勤が出た時や、利用者さんの状態が変わった時に、職員同士で助け合うことは大切です。
ただし、助け合いと我慢の押しつけは違います。
「みんな我慢している」と言われても、実際には一部の職員に負担が偏っていることもあります。体調を崩すほど無理をしているなら、精神論だけで続けるのは危険です。
注意したい職場
「人がいないから仕方ない」で終わり、具体的な改善策を考えない職場では、同じ不満が繰り返されやすいです。
相談しても状況が変わらない場合は、働き方そのものを見直すことも選択肢です。
シフトの不公平で限界を感じた時の働き方の見直し方
まずは今の職場で調整できる余地を探す
シフトに不公平を感じたからといって、すぐに辞める必要があるとは限りません。まずは、今の職場で調整できる余地があるか確認しましょう。
たとえば、夜勤回数を少し減らせないか、遅番の連続を避けられないか、希望休の出し方を見直せないか、別フロアへの異動が可能かなどです。
介護施設によっては、相談すれば勤務の偏りを調整してくれることもあります。上司が状況を把握していなかっただけという場合もあります。
辞める前に確認したいこと
□ シフトの偏りについて具体的に相談したか
□ 勤務回数や体調への影響を伝えたか
□ 夜勤・遅番・土日勤務の調整を依頼したか
□ フロア異動や勤務形態の変更が可能か聞いたか
□ 相談後に改善の動きがあったか
□ 一時的な偏りなのか、今後も続くのか確認したか
相談して改善されるなら、転職せずに働き続けられる可能性もあります。
日勤のみ・パート・派遣など働き方を変える選択肢もある
シフトの不公平がつらい場合、雇用形態や働き方を変えることで負担が減ることがあります。
たとえば、夜勤が合わない人は日勤のみの職場を探す方法があります。土日勤務が難しい人は、デイサービスや訪問介護、平日中心の求人を検討することもできます。正社員の責任やシフトの重さが負担なら、パートや派遣で働く選択肢もあります。
もちろん、働き方を変えると給料や手当、賞与、福利厚生が変わることがあります。そのため、負担が減る一方で収入面の確認も必要です。
| 働き方 | シフト面の特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 入所施設の正社員 | 夜勤・早番・遅番・土日勤務が入りやすい | 収入は安定しやすいが負担も出やすい |
| 日勤のみ正社員 | 夜勤がないため生活リズムを整えやすい | 求人数や給料条件は職場によって差がある |
| パート | 曜日や時間を相談しやすい場合がある | 収入や待遇は勤務時間に左右される |
| 派遣 | 条件を決めて働きやすい場合がある | 契約更新や職場変更の可能性がある |
| デイサービス | 日曜休みや日勤中心の職場もある | 送迎やレクがある職場も多い |
シフトの不公平で悩んでいる場合は、「介護職を辞める」だけでなく、働き方を変えるという視点も持つと選択肢が広がります。
転職するならシフトの確認を面接で必ず行う
今の職場で改善が難しい場合は、転職を考えるのも一つの方法です。
ただし、転職先でも同じ悩みを繰り返さないためには、面接や職場見学でシフトについて確認することが大切です。
求人票には「シフト制」「希望休あり」「残業少なめ」と書かれていても、実際の運用は職場によって違います。応募前や面接時に、具体的に聞いておくと安心です。
面接で聞きたい質問
「夜勤は月に何回くらいありますか?」
「早番・遅番の回数は職員間でどのように調整されていますか?」
「希望休は月に何日まで出せますか?」
「土日休みや連休はどの程度取れますか?」
「急なシフト変更はどのくらいありますか?」
「夜勤明けの翌日は休みになることが多いですか?」
「シフト作成で配慮していることはありますか?」
聞きにくいと感じるかもしれませんが、シフトは働き続けるうえで重要な条件です。入職後に後悔しないためにも、確認しておきましょう。
「自分が弱いから」と決めつけない
シフトの不公平で悩んでいる人の中には、「自分が我慢できないだけなのかな」「介護職に向いていないのかな」と自分を責めてしまう人もいます。
しかし、負担が偏っている状態でつらくなるのは自然なことです。早番、遅番、夜勤、土日勤務がある仕事だからこそ、バランスが大切です。
介護職に向いているかどうかは、今のシフトに耐えられるかだけで決まりません。利用者さんと関わること、生活を支えること、チームで働くことにやりがいを感じられるなら、働く場所や勤務条件を変えることで続けられる可能性があります。
覚えておきたいこと
シフトの不公平に悩むことは、わがままではありません。
大切なのは、我慢だけで続けるのではなく、自分の生活と体調を守りながら働ける形を探すことです。
まとめ:シフトの不公平は我慢だけで解決しない
介護職のシフトは、利用者さんの生活を24時間支えるために必要なものです。そのため、早番・遅番・夜勤・土日勤務が発生すること自体は珍しくありません。
しかし、特定の職員に負担が偏っていたり、希望休の通り方に差があったり、急な変更を頼まれる人が決まっていたりすると、不公平に感じるのは自然です。
大切なのは、感情だけで抱え込まず、勤務回数や体調への影響を具体的に整理して相談することです。相談して改善される職場もあります。一方で、ルールがなく、説明もなく、負担が偏り続ける職場なら、働き方や転職を考えることも必要です。
この記事のまとめ
・介護職のシフトは早番・遅番・夜勤・土日勤務で偏りが出やすい
・不公平感は、勤務回数だけでなく説明不足からも生まれる
・人手不足や経験差によって、できる人に負担が集まることがある
・相談する時は、他人を責めるより自分の負担を具体的に伝える
・改善されない場合は、日勤のみ・パート・派遣・転職も選択肢になる
・シフトの不公平で限界を感じても、自分だけを責める必要はない
介護職を続けるうえで、シフトの納得感はとても大切です。無理に我慢し続けるのではなく、相談できることは相談し、それでも変わらない場合は、自分が長く働ける職場や働き方を考えていきましょう。


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