介護職の夜勤で体調を崩す理由とは?無理なく働くための対処法と職場選び

夜勤中の介護施設を思わせる静かな空間で、制服や記録用品が置かれた手前と奥へ続く廊下が、夜勤による負担と働く環境をイメージしたイラスト 6-4.生活リズム

介護職の夜勤を始めてから、「夜勤明けに頭痛や吐き気がする」「休んでも疲れが取れない」「日勤の日まで眠れなくなった」と悩む人は少なくありません。

夜勤は、通常なら眠っている時間帯に働き、明るい時間帯に睡眠を取る働き方です。そのため、身体が勤務時間にうまく適応できず、睡眠不足や食生活の乱れにつながることがあります。

ただし、体調を崩す原因は夜勤そのものだけではありません。夜勤回数、勤務時間、休憩の取りやすさ、人員配置、夜勤明けから次の勤務までの間隔など、職場の勤務体制が影響している場合もあります

この記事でわかること

・介護職の夜勤で体調を崩しやすい理由
・夜勤が身体に合っていないときのサイン
・夜勤前・夜勤中・夜勤明けの過ごし方
・職場へ相談するときの伝え方
・医療機関への相談を検討したい状態
・体調を崩しにくい職場を選ぶポイント

  1. 介護職の夜勤で体調を崩すのはなぜか
    1. 体内時計と勤務時間が合わなくなる
    2. 睡眠時間が分断されて疲労が抜けにくい
    3. 食事の時間と内容が不規則になる
    4. 介護業務特有の緊張が続く
  2. 夜勤が身体に合っていないときに現れやすいサイン
    1. 夜勤のたびに頭痛や胃腸症状が出る
    2. 日勤や休日にも睡眠の乱れが残る
    3. 集中力が落ちて介護事故が不安になる
    4. 気分の落ち込みやイライラが強くなる
  3. 夜勤前・夜勤中・夜勤明けにできる対処法
    1. 夜勤前は睡眠を「貯める」より不足を補う
    2. 夜勤中は食べすぎとカフェインの取り方に注意する
    3. 可能であれば夜勤中に短い仮眠を取る
    4. 夜勤明けの過ごし方を毎回大きく変えない
  4. 体調を崩したときは我慢せず職場へ相談する
    1. 症状と勤務状況を記録して伝える
    2. 夜勤を減らしたいときの伝え方
    3. 自分だけで勤務を調整しようとしない
    4. 健康診断と医療機関を活用する
  5. 体調を崩しにくい介護職の職場を選ぶポイント
    1. 夜勤回数だけでなく勤務の組み方を見る
    2. 夜勤中の人数と担当範囲を確認する
    3. 夜勤の独り立ちを急がせない職場を選ぶ
    4. 夜勤なしの働き方も選択肢に入れる
  6. 夜勤で体調を崩さず働くために整理しておきたいこと
    1. 夜勤が合わないことは能力不足ではない
    2. 改善できる条件と変えるべき条件を分ける
    3. この記事のまとめ

介護職の夜勤で体調を崩すのはなぜか

体内時計と勤務時間が合わなくなる

人の身体には、昼間に活動して夜間に眠るためのリズムがあります。

ところが介護職の夜勤では、本来なら眠気が強くなる深夜から早朝にかけて、見守り、排泄介助、体位交換、ナースコール対応などを行わなければなりません。

夜勤後は朝から昼にかけて眠ることになりますが、周囲が明るく、生活音もあるため、夜間と同じように熟睡できるとは限りません。その結果、次のような状態が起こりやすくなります。

  • 寝つくまでに時間がかかる
  • 短時間で目が覚める
  • 長く寝ても疲れが残る
  • 勤務中に強い眠気を感じる
  • 休日も睡眠時間が安定しない

厚生労働省の睡眠ガイドでも、交替制勤務では、体内時計が司る睡眠・覚醒リズムと実際の睡眠時間帯のずれ、睡眠不足、徹夜によるストレスなどが心身の不調に関係するとされています。

知っておきたいこと

夜勤後に眠れないのは、本人の気合いや体力が足りないからとは限りません。
身体が本来眠りにくい時間帯に睡眠を取ろうとしていることも、大きな理由の一つです。

睡眠時間が分断されて疲労が抜けにくい

介護施設の夜勤には、夕方から翌朝まで勤務する長時間夜勤と、深夜帯を中心に働く短時間の夜勤があります。

長時間夜勤では勤務の拘束時間が長くなりやすく、夜勤明けに帰宅してからも、食事、入浴、家事などを済ませているうちに睡眠時間が短くなることがあります。

一方で、夜勤明けに昼過ぎまで寝たものの、夕方や夜に目が覚めてしまい、その後眠れなくなる人もいます。睡眠時間の合計がある程度確保できていても、何度も目が覚めたり、眠る時間帯が毎回変わったりすると、十分に休んだ感覚を得られないことがあります。

特に、次のようなシフトでは疲労が残りやすくなります。

  • 夜勤明けの翌日に早番がある
  • 遅番から次の日の早番までの間隔が短い
  • 夜勤と日勤が頻繁に切り替わる
  • 連続夜勤の後に十分な休みがない
  • 夜勤前後にも残業が発生する

勤務間インターバルとは、終業時刻から次の始業時刻までに一定の休息時間を確保する仕組みです。厚生労働省も、生活時間や睡眠時間を確保し、健康を維持するうえで重要な制度と位置づけています。

食事の時間と内容が不規則になる

夜勤では、通常の朝食・昼食・夕食とは異なる時間に食事を取ることになります。

忙しくて食事を取る時間が遅れたり、深夜に眠気を覚ますために菓子類やカップ麺を食べたりすることもあるでしょう。反対に、緊張や忙しさから何も食べられず、夜勤明けにまとめて食べる人もいます。

このような食生活が続くと、次のような不調を感じる場合があります。

  • 胃もたれ
  • 吐き気
  • 食欲低下
  • 便秘や下痢
  • 空腹による集中力低下
  • 夜勤明けの過食

交替制勤務者は、睡眠時刻だけでなく食事時刻も不規則になりやすく、生体リズムが乱れやすいとされています。夜勤中に何を食べるかだけではなく、食べる量と時間を整えることも重要です

介護業務特有の緊張が続く

介護職の夜勤は、単に起きていればよい仕事ではありません。

夜間は日中より職員数が少ないため、一人の職員が担当する利用者さんの人数が増えることがあります。転倒、急変、離設、ナースコールの集中などに備えながら、決められた時間の巡視や排泄介助も進めなければなりません。

特に一人夜勤では、休憩時間になっても完全に業務から離れにくく、仮眠場所にいても物音やコールが気になって眠れないことがあります。

夜勤中の緊張が強い状態では、帰宅後も気持ちが切り替わらず、布団に入ってから仕事のことを考えてしまう場合があります。身体だけではなく、精神的な緊張が睡眠を妨げている可能性も考える必要があります。

夜勤が身体に合っていないときに現れやすいサイン

夜勤のたびに頭痛や胃腸症状が出る

夜勤による体調不良は、眠気だけとは限りません。

人によっては、夜勤中や夜勤明けに次のような症状が現れます。

現れやすい不調確認したいこと
頭痛やめまい睡眠不足、水分不足、食事の間隔
吐き気や胃もたれ深夜の食事量、脂っこい食事、カフェイン
動悸や息苦しさ疲労、緊張、持病、勤務中の負担
腰痛や身体の痛み移乗介助の量、休息時間、介助方法
下痢や便秘食事時間、水分量、生活リズム
強いだるさ睡眠時間、夜勤回数、勤務間隔

症状の原因を夜勤だと自己判断するのは避けましょう。貧血、睡眠時無呼吸、感染症、持病、服用している薬など、別の要因が関係している可能性もあります。

症状が続く場合は、記録をつけたうえで医療機関へ相談すると、状況を説明しやすくなります。

日勤や休日にも睡眠の乱れが残る

夜勤明けだけ眠れないのであれば、休み方を工夫することで改善する可能性があります。

しかし、次のような状態が日勤の日や休日にも続いている場合は、夜勤の影響が生活全体に広がっていると考えられます。

  • 夜になっても眠れない
  • 昼間に耐えられないほど眠くなる
  • 休日に一日中寝てしまう
  • 寝ても休んだ感じがしない
  • 運転中や会話中にも眠気を感じる
  • 夜勤前になると不安で眠れない

厚生労働省の睡眠ガイドでは、不眠、睡眠による休養感の低下、勤務中の眠気が続き、生活に支障が出ている場合は、医療機関の受診が勧められています。

受診を考えたい目安

睡眠時間の長さだけで判断するのではなく、仕事や日常生活への影響を確認します。
強い眠気や不眠が続き、介助、通勤、家事などに支障が出ている場合は、早めに医師へ相談しましょう。

集中力が落ちて介護事故が不安になる

夜勤中に強い眠気や疲労があると、普段なら気づける変化を見落としやすくなることがあります。

例えば、次のような変化には注意が必要です。

  • 記録を何度も書き間違える
  • 巡視した時間を思い出せない
  • 服薬や排泄介助の確認に自信がない
  • 利用者さんの状態変化に気づくのが遅れる
  • 移乗介助中に集中が切れる
  • 夜勤明けの運転が危険に感じる

交替制勤務は、仕事効率の低下や勤務中・通勤中の事故やけがとの関連も報告されています。眠気を我慢して働き続けることは、本人だけでなく利用者さんの安全にも関わります。

「自分が弱いから」と隠すのではなく、安全上の問題として上司へ共有することが大切です。

気分の落ち込みやイライラが強くなる

夜勤を続けるうちに、以前より怒りやすくなったり、何をしても楽しく感じられなくなったりすることがあります。

睡眠不足が続いていると、仕事中のちょっとした出来事にも強く反応しやすくなります。利用者さんのナースコール、同僚の対応、勤務変更の依頼などに対し、普段以上にストレスを感じることもあるでしょう。

次のような状態が続く場合は、単なる疲れとして放置しないことが大切です。

  • 出勤前になると強い不安を感じる
  • 涙が出る、気持ちが沈む
  • 人と話すことがつらい
  • 仕事のことが頭から離れない
  • 食欲が極端に増えた、または減った
  • 休みの日にも何もする気になれない

身体の不調と気分の変化が同時に起きている場合は、直属の上司だけでなく、産業医や医療機関への相談も検討しましょう。

夜勤前・夜勤中・夜勤明けにできる対処法

夜勤前は睡眠を「貯める」より不足を補う

夜勤前に朝から夕方まで寝続けようとしても、普段と異なる時間帯には十分眠れないことがあります。

無理に長時間眠ろうとすると、眠れないこと自体が焦りにつながります。夜勤前は、前日の夜に一定の睡眠を確保したうえで、出勤前に短時間の仮眠を取る方法が考えられます。

労働者健康安全機構では、夜勤前におよそ2時間の仮眠を取ることが、夜勤中の眠気や疲労を和らげる方法として紹介されています。ただし、必要な睡眠時間や眠りやすい時間帯には個人差があります。

夜勤前は次のように準備してみましょう。

  • 前日に極端な夜更かしをしない
  • 出勤直前まで家事や予定を詰め込まない
  • 仮眠できなくても静かに身体を休める
  • 空腹のまま出勤しない
  • 水分を事前に取っておく
  • 体調不良があれば早めに職場へ連絡する

夜勤前の考え方

夜勤前の一回の睡眠だけで疲労を解消しようとせず、前日から睡眠不足を作らないことが重要です。

夜勤中は食べすぎとカフェインの取り方に注意する

夜勤中に空腹を我慢しすぎると、集中力が低下したり、夜勤明けに過食したりすることがあります。

一方で、深夜に脂っこい食事や量の多い食事を取ると、胃もたれや眠気につながることがあります。

夜勤中の食事は、一度に大量に食べるより、勤務の流れに合わせて分ける方法も考えられます。

例としては、次のような組み合わせがあります。

  • おにぎりと具だくさんのスープ
  • サンドイッチとヨーグルト
  • うどんと卵
  • バナナと乳製品
  • 小さめの弁当と温かい飲み物

コーヒーやエナジードリンクなどに含まれるカフェインは、一時的な眠気対策になる場合があります。ただし、取りすぎると、その後の睡眠に影響する可能性があります。厚生労働省の睡眠ガイドでも、夜勤時の眠気に有効な場合がある一方、過剰摂取は健康や睡眠へ悪影響を及ぼす可能性が示されています。

夜勤終了に近い時間まで何杯も飲むのではなく、自分の勤務時間と帰宅後の睡眠を考えて調整しましょう。

可能であれば夜勤中に短い仮眠を取る

休憩中に仮眠が認められている職場では、眠れなくても横になったり、目を閉じたりして身体を休めましょう。

厚生労働省の睡眠ガイドでは、夜勤中の仮眠は仕事の効率を改善し、深夜0時から4時に開始する20~50分程度の仮眠が、眠気、疲労、仕事効率の改善につながったとの研究が紹介されています。一方、仮眠が長すぎると、目覚めた直後に強いぼんやり感が残ることもあります。

ただし、介護職ではナースコール対応などがあり、必ずしも決まった時間に仮眠できるとは限りません。

仮眠が制度上設定されていても、実際には一度も休めない状態が続くのであれば、個人の寝方だけでは解決できません。人員配置や休憩体制の見直しが必要な問題として相談しましょう。

夜勤明けの過ごし方を毎回大きく変えない

夜勤明けに帰宅した後、すぐに寝るか、夕方まで起きているかは、夜勤回数や次の勤務によって変わります。

週に1~2回程度の夜勤と、連続して夜勤が続く働き方では、適した調整方法が同じとは限りません。厚生労働省の睡眠ガイドでも、夜勤の頻度によって光や睡眠時間の調整方法が異なり、頻回な夜勤では睡眠不足が深刻になる可能性があると注意されています。

大切なのは、夜勤明けのたびに過ごし方を極端に変えないことです。

帰宅後に眠る場合は、次のような環境を整えます。

  • 遮光カーテンを使用する
  • スマートフォンの通知を切る
  • 家族に睡眠時間を伝える
  • 室温や寝具を調整する
  • 食事と入浴を長引かせすぎない
  • 飲酒で無理に眠ろうとしない

夜勤明けに運転する場合は、眠気を軽く考えないようにしましょう。強い眠気があるときは、安全な場所で休む、家族に迎えを頼む、公共交通機関を使うなど、通勤方法の見直しも必要です。

体調を崩したときは我慢せず職場へ相談する

症状と勤務状況を記録して伝える

上司へ「夜勤がつらいです」とだけ伝えると、体調の程度や必要な配慮が伝わりにくいことがあります。

相談前に、1~2週間程度でもよいので、次の内容を記録しておくと役立ちます。

記録する内容記入例
勤務の種類16時から翌朝9時までの夜勤
睡眠時間帰宅後3時間、夕方1時間
主な症状頭痛、吐き気、強い眠気
症状が出る時間午前3時頃、夜勤明けの帰宅中
仕事への影響記録ミスが増えた
夜勤回数月6回
勤務間隔夜勤明け翌日に早番あり

記録があると、夜勤回数を減らすべきなのか、勤務間隔を広げるべきなのか、医療機関への相談が必要なのかを整理しやすくなります。

夜勤を減らしたいときの伝え方

夜勤を減らしてほしいと相談する際は、希望だけでなく、現在の症状と安全面への影響を具体的に伝えます。

相談するときの例

「夜勤が月6回になってから、夜勤明けの頭痛と不眠が続いています。勤務中にも集中力が落ちており、安全面が心配です。しばらく夜勤回数を減らすことは可能でしょうか」

「夜勤明けの翌日に早番があると、睡眠時間をほとんど確保できません。勤務の間隔について相談させてください」

「医療機関にも相談したいと考えています。受診結果を踏まえて勤務方法を見直すことはできますか」

「夜勤をすべて外してほしい」と伝えることに抵抗がある場合は、まず期間を決めて回数を減らし、体調の変化を確認する方法もあります。

自分だけで勤務を調整しようとしない

夜勤中に強い眠気を感じても、無断で長時間休んだり、他の職員へ業務を押しつけたりすることは避けなければなりません。

一方で、無理を隠して介助を続けることも安全とはいえません。

体調不良がある場合は、その日のリーダー、管理者、看護師などへ早めに報告し、業務分担を相談しましょう。利用者さんの急変や介助方法について不安がある場合も、自己判断せず職場の手順に従ってください。

夜勤の働き方を変更するときは、次のような選択肢があります。

  • 夜勤回数を一時的に減らす
  • 連続夜勤を避ける
  • 夜勤明け翌日の早番を避ける
  • 長時間夜勤から短時間夜勤へ変更する
  • 日勤中心の部署へ異動する
  • 夜勤なしの雇用形態へ変更する

どの方法が選べるかは、施設の人員配置や就業規則によって異なります。

健康診断と医療機関を活用する

深夜業などの特定業務に常時従事する労働者については、配置替えの際と6か月以内ごとに1回、健康診断を実施する仕組みがあります。対象になるか分からない場合は、勤務先の管理者や健康診断担当者へ確認しましょう。(厚生労働省)

健康診断で異常がなかったとしても、現在の症状が問題ないとは限りません。

次のような状態では、健康診断を待たず、医療機関への相談を検討してください。

  • 不眠や強い眠気が続いている
  • 仕事や通勤の安全に支障がある
  • 頭痛、吐き気、動悸などを繰り返す
  • 気分の落ち込みや不安が強い
  • 生活習慣を見直しても改善しない
  • 持病が悪化している
  • 服薬と夜勤の関係が心配

服用中の薬がある場合は、飲む時間を自己判断で変更せず、処方した医師や薬剤師へ確認しましょう。

体調を崩しにくい介護職の職場を選ぶポイント

夜勤回数だけでなく勤務の組み方を見る

求人票に「夜勤は月4回」と書かれていても、それだけで働きやすいとは判断できません。

同じ月4回でも、勤務の並び方によって負担は変わります。

応募前や面接では、次の内容を確認しましょう。

  • 夜勤は何時から何時までか
  • 休憩と仮眠はそれぞれ何分か
  • 夜勤明けの翌日は休みになるか
  • 夜勤と早番が短い間隔で組まれないか
  • 連続夜勤はあるか
  • 希望する夜勤回数を相談できるか
  • 夜勤開始後に回数を見直せるか

面接で聞きたい質問

「夜勤明けから次の勤務まで、通常どの程度の間隔がありますか?」

「夜勤中の休憩と仮眠は、実際にはどのように取っていますか?」

「体調面の理由で夜勤回数を調整している職員はいますか?」

夜勤中の人数と担当範囲を確認する

介護職の夜勤負担は、施設の種類だけでなく、人員配置によって大きく変わります。

夜勤者が一人でも、担当する利用者さんが少なく、看護師や宿直者へすぐ連絡できる職場もあります。反対に、複数人夜勤でも、フロアが広く、担当人数が多ければ負担が軽いとは限りません。

確認したいのは、単なる人数ではなく次の点です。

確認項目見るポイント
夜勤体制一人夜勤か複数人夜勤か
担当人数一人で何人を担当するか
看護体制夜間に看護師がいるか、オンコールか
休憩体制交代で業務から離れられるか
急変対応連絡手順と応援体制が決まっているか
コール対応特定の職員に集中しないか
介護量排泄介助、体位交換、医療的ケアの頻度

職場見学ができる場合は、夜勤者の勤務表だけでなく、休憩室や仮眠場所の有無も確認するとよいでしょう。

夜勤の独り立ちを急がせない職場を選ぶ

未経験者や新しい施設へ転職したばかりの人にとって、夜勤は大きな不安を感じやすい業務です。

利用者さんの状態、居室の場所、夜間の排泄パターン、転倒リスク、急変時の連絡方法などを覚えないまま独り立ちすると、精神的な緊張が強くなります。

働きやすい職場では、本人の習熟度を確認しながら、夜勤同行の回数や開始時期を調整しています。

夜勤体制の応募前チェック

□ 入職後すぐに夜勤へ入る決まりではない
□ 夜勤前に日勤帯で利用者さんの状態を把握できる
□ 夜勤同行が複数回ある
□ 独り立ちの判断基準が決まっている
□ 急変時の連絡手順が明確になっている
□ 不安な業務を質問できる職員がいる
□ 独り立ち後も相談できる体制がある

「経験者だから一度の同行で大丈夫」と決めつける職場では、施設独自のルールを十分に覚えられない可能性があります。介護経験があっても、新しい職場では確認しながら進めることが必要です。

夜勤なしの働き方も選択肢に入れる

夜勤が身体に合わないからといって、介護職そのものが向いていないとは限りません。

介護の仕事には、夜勤がない、または夜勤の少ない働き方もあります。

  • デイサービス
  • デイケア
  • 訪問介護
  • 日勤のみの有料老人ホーム
  • 夜勤なしのパート勤務
  • 施設内の入浴専門業務
  • 送迎や介護補助を中心とする仕事

ただし、日勤のみの職場でも、送迎、入浴介助、訪問件数など別の負担があります。「夜勤がないから楽」と決めつけず、仕事内容と勤務時間を確認しましょう。

夜勤手当がなくなると収入が下がる場合もあるため、基本給、資格手当、処遇改善に関する手当、賞与などを含めて比較することが大切です。

夜勤で体調を崩さず働くために整理しておきたいこと

夜勤が合わないことは能力不足ではない

同じ勤務表でも、夜勤後すぐに眠れる人もいれば、日勤の日まで体調が戻らない人もいます。

年齢、持病、家庭環境、通勤時間、睡眠の取りやすさなどが異なるため、ほかの職員と単純に比べる必要はありません。

夜勤に耐えられないことと、介護技術や利用者さんへの関わりが不足していることは別の問題です。

夜勤が合わなくても、日勤帯では落ち着いて働けるのであれば、勤務時間を変えることで介護職を続けられる可能性があります。

改善できる条件と変えるべき条件を分ける

遮光カーテンを使う、食事量を調整する、仮眠を取るなど、個人でできる対策はあります。

しかし、次のような問題は個人の工夫だけでは解決しにくいものです。

  • 毎回休憩を取れない
  • 一人では対応できない人数を任される
  • 夜勤明けにも残業が続く
  • 勤務と勤務の間隔が短い
  • 体調不良を相談しても取り合ってもらえない
  • 医師の意見があっても勤務を変更してもらえない

このような場合は、努力不足として我慢するのではなく、異動や転職も含めて働き方を見直す必要があります。

夜勤を続けることだけが正解ではありません。利用者さんへ安全な介護を提供するためにも、自分が安定して働ける勤務条件を選ぶことが重要です。

この記事のまとめ

この記事のまとめ

・介護職の夜勤では、体内時計と勤務時間のずれによって睡眠不足が起こりやすい
・頭痛、胃腸症状、強い眠気、気分の落ち込みなどが続く場合は放置しない
・夜勤前の睡眠、勤務中の食事、仮眠、夜勤明けの環境を整える
・休憩できない、人員が足りないなどの問題は職場へ具体的に相談する
・不眠や眠気で仕事や生活に支障がある場合は医療機関へ相談する
・夜勤が合わない場合は、回数の調整や日勤のみの職場も検討する

介護職の夜勤で体調を崩す原因は、本人の生活管理だけにあるとは限りません。勤務時間、人員配置、休憩体制、夜勤回数などが重なっていることもあります。

まずは症状と勤務状況を記録し、改善できる部分を整理しましょう。それでも体調が戻らない場合は、上司や医療機関へ相談し、夜勤回数の変更や働き方の見直しを進めることが大切です。

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