介護の仕事をしていると、利用者さんから避けられたり、声をかけても反応してもらえなかったりすることがあります。
「自分の介助だけ断られる」「ほかの職員とは楽しそうに話している」「嫌なことをしてしまったのではないか」と悩み、自信をなくす介護職も少なくありません。
しかし、利用者さんの態度が変わったからといって、必ずしも介護職個人が嫌われたとは限りません。体調や認知機能の変化、介助への不安、声かけのタイミングなど、さまざまな要因が影響している可能性があります。
この記事では、介護職が利用者に嫌われたと感じる場面や避けられる原因、関係を立て直すための具体的な対処法を解説します。
この記事でわかること
・利用者に嫌われたと感じやすい場面
・利用者から避けられる主な原因
・態度が変わった時に確認したいこと
・関係を悪化させない声かけと接し方
・チームで対応を統一する方法
・担当変更や上司への相談を考える基準
利用者に嫌われたと感じても決めつけないことが大切
利用者さんから拒否的な態度を取られると、「自分だけ嫌われている」と感じやすくなります。
介護職は利用者さんと近い距離で関わるため、拒否や無視を個人的な評価として受け止めてしまうことがあります。しかし、利用者さんの言動には、その時の体調や気分、生活歴、病気などが関係している場合もあります。
「嫌われた」と感じやすい場面
介護現場では、次のような場面で嫌われたと感じることがあります。
- 声をかけても返事をしてもらえない
- 自分が近づくと表情が険しくなる
- 「あなたは嫌」「来ないで」と言われる
- 食事介助や排泄介助を拒否される
- ほかの職員を呼ぶよう求められる
- 自分との会話だけ早く終わらせようとされる
- 以前より目を合わせてもらえなくなる
- 家族やほかの職員に不満を話される
このような態度が続くと、介護職が落ち込むのは自然なことです。
ただし、介助を拒否されたことと、人として嫌われたことは同じではありません。利用者さんが拒否しているのは、介護職本人ではなく、介助内容や時間帯、接し方である可能性もあります。
利用者の反応には日による変化もある
高齢の利用者さんは、睡眠不足、便秘、痛み、発熱、薬の影響などによって気分や反応が変わることがあります。
認知症のある利用者さんでは、不安が強い時間帯や混乱しやすい時間帯が見られる場合もあります。朝は穏やかでも夕方になると落ち着かなくなるなど、時間帯によって状態が変わることも珍しくありません。
そのため、ある日の拒否だけで「嫌われた」と判断するのではなく、次の点を観察することが大切です。
| 観察すること | 確認したい内容 |
|---|---|
| 拒否が起きる時間 | 朝・食後・夕方などに偏っていないか |
| 拒否される介助 | 入浴、排泄、移乗など特定の介助だけか |
| 利用者の体調 | 痛み、眠気、便秘、発熱などがないか |
| 周囲の環境 | 騒音、人の多さ、室温などに問題がないか |
| 職員による違い | 声の大きさ、立ち位置、説明方法に違いがないか |
| 最近の変化 | 担当変更、居室変更、家族との出来事などがなかったか |
急に言動が変化した場合は、単なる好き嫌いとして片づけないことが重要です。体調や認知機能に変化が見られる時は、看護師や上司に報告し、必要な確認を行いましょう。
相性が合わないことは誰にでもある
介護職と利用者さんも人と人との関係です。話し方や距離感、性格などの相性が合わない場合はあります。
明るく積極的に話しかけてほしい利用者さんもいれば、静かに過ごしたい利用者さんもいます。丁寧な説明を安心と感じる人もいれば、説明が長いと負担に感じる人もいます。
相性が合わないからといって、介護職として失格というわけではありません。大切なのは、自分の接し方だけを正解と考えず、利用者さんに合う方法を探すことです。
覚えておきたいこと
利用者さんから拒否された時は、「自分が嫌われた」とすぐに結論づけるのではなく、体調、環境、介助方法、タイミングを分けて考えましょう。
介護職が利用者から避けられる主な原因
利用者さんから避けられる背景には、介護職の接し方だけでなく、利用者さん自身の不安や過去の経験が関係していることもあります。
原因を一つに決めつけず、複数の可能性を考えることが関係改善の第一歩です。
声かけや介助の進め方が合っていない
介護職に悪気がなくても、声かけの仕方によって利用者さんが不快感や恐怖を覚える場合があります。
たとえば、次のような対応は拒否につながる可能性があります。
- 後ろから突然声をかける
- 返事を待たずに介助を始める
- 幼い子どもに話すような口調を使う
- 大きな声で繰り返し指示する
- 利用者さんの持ち物を勝手に動かす
- ほかの職員と会話しながら介助する
- 「危ないからダメです」と一方的に制止する
- 忙しさから急かすような態度を取る
特に排泄介助、入浴介助、更衣介助などは、利用者さんにとって羞恥心や不安を感じやすい場面です。
介助を効率よく進めようとするあまり、説明や同意が不足すると、「無理やりされた」「気持ちを分かってもらえない」と感じさせることがあります。
痛みや恐怖が介護職への拒否として表れている
利用者さんが介助を嫌がる時は、過去の介助で痛みや恐怖を感じた可能性もあります。
たとえば、移乗介助で腕を強く引かれた、入浴時に寒かった、排泄介助で恥ずかしい思いをしたなどの経験があると、その介助を担当した職員を警戒することがあります。
介護職側は問題なく介助できたと思っていても、利用者さんがどのように感じたかは別です。
「前回の移乗で痛かったですか」「立つ時に怖いところはありますか」と尋ね、利用者さんの感覚を確認しましょう。痛みが疑われる場合は、自己判断で介助方法を変えるだけでなく、看護師やリハビリ職、上司に相談することが必要です。
認知症や病気の影響を受けている
認知症のある利用者さんでは、職員の顔を正しく認識できなかったり、過去の人物と重ねて受け止めたりすることがあります。
「この人は知らない人だ」「自分に危害を加えるかもしれない」と感じている状態では、通常の説明だけで安心してもらうことが難しい場合もあります。
また、せん妄、感染症、脱水、薬の変更、睡眠不足などによって、急に不安や攻撃的な言動が強くなることもあります。
状態変化に注意
急に拒否が強くなった、普段と会話がかみ合わない、眠気や発熱があるなどの変化が見られる時は、相性の問題だけで判断しないようにしましょう。
利用者さんの状態を記録し、看護師や上司へ速やかに報告することが大切です。
利用者の希望や生活習慣を尊重できていない
介護施設では、職員の勤務時間や業務の流れに合わせてケアを進める場面があります。
しかし、利用者さんには長年続けてきた生活習慣があります。起床時間、食事のペース、着替えの順番、入浴の好みなどを無視して介助すると、不満につながることがあります。
たとえば、早く起きたくない利用者さんに起床を急がせたり、自分でできる部分まで職員が介助したりすると、利用者さんは「自由を奪われた」と感じるかもしれません。
利用者さんの安全を守ることは必要ですが、安全を理由に本人の希望をすべて否定しない姿勢も重要です。本人の希望と安全の両方を考え、難しい場合はチームで方法を検討しましょう。
拒否や無視があった直後に取るべき対応
利用者さんから「嫌い」「来ないで」と言われると、すぐに誤解を解きたくなるかもしれません。
しかし、その場で説得したり理由を問い詰めたりすると、利用者さんの拒否が強くなることがあります。まずは安全を確認し、落ち着ける距離を取ることが基本です。
その場で無理に関係を修復しようとしない
拒否された直後に「どうしてですか」「何か悪いことをしましたか」と何度も聞くと、利用者さんに答える負担を与えてしまいます。
利用者さんが怒っている時や不安が強い時は、正しい説明をしても受け入れてもらえない場合があります。
まずは次のように短く伝えましょう。
- 「嫌な思いをさせてしまったのですね」
- 「今は少し離れますね」
- 「落ち着いてから、また声をかけます」
- 「別の職員にも相談しますね」
- 「必要な時は呼んでください」
利用者さんの言い分に事実と異なる部分があっても、その場で否定することを優先しない方がよい場合があります。まずは感情を受け止め、安全に支障がない形で距離を取りましょう。
必要な介助は一人で抱え込まない
排泄、移乗、服薬、食事など、安全や健康に関わる介助を拒否された場合、介護職が一人で解決しようとするのは危険です。
無理に介助を続ければ、利用者さんの抵抗が強くなり、転倒や皮膚損傷などにつながる可能性があります。
一度介助を中断し、ほかの職員へ交代を依頼する、時間を空けて再度声をかけるなどの対応を検討しましょう。
ただし、緊急性が高い場面では、利用者さんの安全を優先する必要があります。どの対応が適切か迷う場合は、上司や看護師の判断を仰いでください。
拒否された時の基本手順
- 利用者さんと周囲の安全を確認する
- 介助を続ける緊急性があるか考える
- 無理に説得せず、いったん距離を取る
- ほかの職員や上司へ状況を伝える
- 時間、言動、直前の出来事を記録する
自分の感情を利用者にぶつけない
利用者さんに拒否されると、悲しさだけでなく、腹立たしさや悔しさを感じることもあります。
その感情自体を責める必要はありません。しかし、感情的な口調で言い返したり、必要な声かけを減らしたりすることは避けなければなりません。
特定の利用者さんへの苦手意識が強くなると、無意識に表情が硬くなったり、介助が事務的になったりすることがあります。利用者さんは、その小さな変化を敏感に感じ取る場合があります。
気持ちの切り替えが難しい時は、休憩中に同僚へ相談する、一時的に対応を交代してもらうなど、自分を落ち着かせる時間を作りましょう。
言われた言葉だけでなく前後の状況を記録する
「利用者に嫌いと言われた」という結果だけでは、原因を検討しにくくなります。
記録や申し送りでは、次の内容を具体的に残しましょう。
- いつ、どこで起きたか
- どの介助を行おうとしていたか
- 直前にどのような声かけをしたか
- 利用者さんがどのような言葉や表情を示したか
- 体調や睡眠、食事の状況
- 介助を中断した後の様子
- ほかの職員が対応した時の反応
「機嫌が悪かった」「わがままだった」などの主観的な表現ではなく、実際に確認できた言動を記録することが大切です。
利用者との関係を立て直すための接し方
一度拒否されたからといって、関係が元に戻らないとは限りません。
謝罪が必要な場合もありますが、何度も謝るだけでは関係が改善しないこともあります。利用者さんが安心できる接し方を少しずつ積み重ねることが重要です。
短い関わりからやり直す
関係を改善しようとして、急に会話を増やしたり積極的に介助へ入ったりすると、利用者さんが負担に感じることがあります。
まずは、次のような短い関わりから始めましょう。
- 朝のあいさつだけをする
- お茶を置く時に一言伝える
- 居室の温度や体調を確認する
- 利用者さんの返事を待ってから行動する
- 無理に会話を続けず、適切な距離を保つ
返事がなくても、必要なあいさつや説明は落ち着いて続けます。ただし、反応を求めて何度も話しかけないことも大切です。
小さな関わりを積み重ねることで、「この職員は自分の意思を無視しない」と感じてもらえる可能性があります。
選択肢を示して本人に決めてもらう
介護を受ける生活では、自分で選べる機会が少なくなりがちです。
介護職が一方的に予定を伝えるのではなく、可能な範囲で利用者さんに選んでもらうと、拒否が和らぐことがあります。
たとえば、次のような聞き方があります。
- 「今と10分後なら、どちらがよいですか」
- 「先に顔を洗いますか、それとも着替えますか」
- 「こちらの服とこちらの服では、どちらにしますか」
- 「私がお手伝いしてもよいですか」
- 「できるところはご自身で行いますか」
選択肢は多すぎると混乱につながるため、二つ程度に絞ると答えやすくなります。
ただし、認知機能や体調によって適した声かけは異なります。本人の状態に合わせた方法をチームで確認しましょう。
謝る時は具体的かつ簡潔に伝える
自分の声かけや介助に問題があった可能性がある場合は、言い訳をせずに謝ることが大切です。
「そんなつもりはなかった」「忙しかったから」と説明すると、利用者さんには責任を避けているように聞こえることがあります。
謝る時は、次のように具体的に伝えます。
「昨日、返事を待たずに車いすを動かしてしまい、驚かせてしまいました。申し訳ありませんでした。これからは、動かす前に必ずお声をかけます」
何について謝っているのか、今後どう改善するのかを短く伝えると、誠意が伝わりやすくなります。
一方で、原因が分からないまま何度も謝り続けると、利用者さんがかえって戸惑う場合があります。必要な謝罪をした後は、日々の対応で改善を示しましょう。
利用者が安心する職員の対応を参考にする
利用者さんが穏やかに接している職員がいる場合は、その職員の声かけや介助方法を観察してみましょう。
確認したいポイントには、次のようなものがあります。
- 声をかける位置や距離
- 声の大きさや話す速さ
- 介助前の説明内容
- 利用者さんの返事を待つ時間
- 好きな話題や避けている話題
- 介助を始めるタイミング
- 本人に任せている動作
単に「相性がよい職員だから」と考えるのではなく、再現できる対応を探すことが大切です。
関係を整えるチェックリスト
□ 正面から名前を呼んで声をかけている
□ 介助前に内容を説明している
□ 利用者さんの返事を待っている
□ 本人ができる動作を奪っていない
□ 急かす口調になっていない
□ 拒否された時に無理強いしていない
□ 体調や痛みの変化を確認している
□ 好みや生活習慣をチームで共有している
個人の問題にせずチームで対応をそろえる
利用者さんとの関係が悪くなった時に、担当した介護職だけの問題として扱うと、原因を見落としやすくなります。
利用者さんの拒否には複数の要因が関係するため、記録や申し送りを通してチームで状況を共有することが必要です。
上司や同僚へ事実を整理して相談する
相談する時は、「嫌われてつらい」と伝えるだけでなく、具体的な状況を説明すると対応を検討しやすくなります。
たとえば、次のように伝えます。
相談の例
「昨日と今日の夕食前、Aさんに排泄介助を提案したところ、『あなたは嫌』と言われました。午前中の声かけには応じています。夕方に拒否が強くなる傾向があるため、体調や時間帯、声かけ方法を含めて対応を相談したいです」
「自分だけが拒否される」という情報も重要ですが、いつ、どの介助で、どのような反応があったかを加えると、原因を客観的に考えられます。
ケア方法を職員間で統一する
職員ごとに説明や介助方法が大きく違うと、利用者さんが混乱することがあります。
たとえば、ある職員は本人の返事を待ってから介助する一方、別の職員は時間を優先してすぐに介助を始めると、利用者さんは不安を感じやすくなります。
チームで次の内容をそろえておくとよいでしょう。
| 統一する内容 | 具体例 |
|---|---|
| 声かけの順序 | 名前を呼ぶ、介助内容を伝える、返事を待つ |
| 拒否時の対応 | いったん離れ、何分後に再度訪室するか |
| 選択肢の出し方 | 二つの時間や方法から選んでもらう |
| 介助方法 | 支持する部位、福祉用具、職員人数 |
| 記録内容 | 拒否の言葉、表情、時間、対応後の様子 |
| 報告基準 | 急な変化や体調不良時に誰へ報告するか |
身体状況や認知機能に関わる介助方法は、介護職だけで変更せず、看護師、リハビリ職、ケアマネジャーなど必要な専門職と相談しましょう。
担当変更は逃げではない
利用者さんの拒否が強く、安全な介助が難しい場合には、一時的な担当変更が必要になることもあります。
担当を変えることは、介護職が負けたという意味ではありません。利用者さんが安心してケアを受けられ、職員も落ち着いて対応できる環境を作るための選択肢です。
ただし、理由を整理しないまま毎回ほかの職員へ任せると、特定の職員に負担が偏ります。
担当を変更する場合でも、次の点を検討しましょう。
- どの介助で拒否が起きるのか
- 一時的な変更か継続的な変更か
- 再び関わる場合はどの場面から始めるか
- 担当職員の性別や介助方法に希望があるか
- 人員配置上、継続できる方法か
利用者さんの希望を尊重しつつ、職員全体が無理なく続けられる方法を考えることが必要です。
暴言や暴力は一人で我慢しない
利用者さんの病気や不安が背景にあったとしても、介護職が暴言や暴力を一人で受け続ける必要はありません。
叩く、蹴る、つねる、物を投げる、性的な言動を繰り返すなどの行為がある場合は、すぐに上司へ報告しましょう。
「介護職だから我慢するべき」と考えると、心身の負担が大きくなり、適切なケアを続けられなくなる可能性があります。
利用者さんと職員の両方を守るために、対応人数、距離の取り方、環境調整、担当変更などを組織として検討することが大切です。
関係が改善しない時に考えたいこと
丁寧に対応しても、すぐに関係が改善するとは限りません。
利用者さんの好みや病状によっては、特定の職員への拒否が続くこともあります。関係改善だけを目標にすると、介護職が必要以上に自分を責めてしまいます。
好かれることより安全で尊重ある介護を目指す
介護職の仕事は、すべての利用者さんから好かれることではありません。
もちろん、信頼関係は大切です。しかし、利用者さんに好かれようとして要求をすべて受け入れたり、ほかの利用者さんとの対応に差をつけたりすることは適切ではありません。
目指したいのは、次のような関わりです。
- 利用者さんの尊厳を守る
- 介助前に説明し、可能な範囲で同意を得る
- 安全に必要な確認を省かない
- 拒否の理由を考え、無理強いを避ける
- 職員間で情報を共有する
- 感情ではなくケア方針に沿って対応する
**「好かれているか」ではなく、「尊重ある対応ができているか」**を判断基準にしましょう。
自分を責め続ける必要はない
利用者さんから拒否された経験を振り返ることは必要です。しかし、すべてを自分の責任と考える必要はありません。
振り返る時は、「自分はダメだ」と考えるのではなく、改善できる行動に分けて考えます。
- 声をかけるタイミングを変えられるか
- 返事を待つ時間を取れるか
- 介助方法を見直す必要があるか
- 利用者さんの痛みや不安を確認できているか
- ほかの職員へ相談できているか
- 記録から傾向を確認できるか
改善できる部分に取り組んでも拒否が続く場合は、相性や病状など、自分だけでは変えられない要因も考えられます。
心身の負担が強い時は早めに相談する
利用者さんとの関係が原因で、出勤前に強い不安を感じたり、眠れなくなったりする場合は、無理を続けないことが大切です。
次のような状態が続く時は、上司への相談を考えましょう。
- 出勤することを考えると動悸や吐き気がする
- 拒否された場面を何度も思い出す
- 利用者さんの居室へ入るのが怖い
- 自分だけが責められていると感じる
- 暴言や暴力への対応が改善されない
- 相談しても「我慢して」と言われる
- 担当変更や複数対応を検討してもらえない
職場内での対応が難しい場合は、施設長や法人の相談窓口など、別の相談先を利用する方法もあります。
安全なケア体制が整わず、職員が一方的に我慢する状態が続くなら、配置転換や転職を考えることも選択肢です。
短期間で結果を求めすぎない
人間関係は、一度の会話や謝罪ですぐに元へ戻るとは限りません。
利用者さんが安心できる対応を繰り返し、少しずつ信頼を積み直すことが必要です。
以前のように会話が増えなくても、拒否が減った、介助前の説明を聞いてもらえるようになったなど、小さな変化が見られることがあります。
関係改善の目標を「好かれること」にせず、利用者さんが安心して必要な支援を受けられる状態を作ることに置きましょう。
まとめ
介護職が利用者に嫌われたと感じると、自信をなくしたり、仕事へ行くことが怖くなったりすることがあります。
しかし、利用者さんの拒否には、介護職との相性だけでなく、体調、痛み、認知機能、介助への不安、生活習慣などが影響している可能性があります。
まずは無理に説得せず、いつ、どの場面で、どのような拒否が起きているのかを整理しましょう。必要な介助を拒否された場合は、一人で抱え込まず、上司やほかの職員と連携することが大切です。
この記事のまとめ
・介助の拒否と、介護職個人への嫌悪は分けて考える
・急な態度の変化では、体調や認知機能の変化も確認する
・拒否された直後は無理に説得せず、安全を確認して距離を取る
・利用者さんの返事を待ち、選択肢を示すことで安心につながる
・原因や対応方法は記録し、職員間で共有する
・暴言や暴力、安全上の不安は一人で我慢しない
・好かれることより、尊厳と安全を守る介護を目指す
利用者さんとの関係がうまくいかない時は、自分を責めるだけでは解決につながりません。
利用者さんの状態や希望を確認し、自分の接し方を振り返りながら、チームで対応を調整していくことが必要です。それでも安全な介助が難しい場合や心身の負担が強い場合は、担当変更や働き方の見直しも含め、早めに上司へ相談しましょう。


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